初産は時間がかかる、しかしふたり目は

家から徒歩10分の距離に産院がありました。 1人目の出産のとき、なかなか胎児がおりてこず、陣痛が始まってから分娩台にのるまでほぼ一日待ちました。

そして分娩台で助産婦さんに囲まれて3時間、「子宮口は開いているんだけど、胎児が下がらないわね」言われ、最期は助産婦さんがお腹の上に乗って胎児を押し、参加のお医者さんが吸引を使うという出産となりました。 吸引をすると新生児の頭は伸びる、と聞いていたのですが、大きな丸い頭をした子供が生まれ、助産婦さんの力業の成果と知ったのでした。 そういう長い分娩時間を過ごしたため、ふたり目は分娩台にのる時間を極力減らしたかったのです。

経産婦は陣痛が10分おきになったら来るように、と言われていました。 何度か時間を計り、これは誰が見ても10分おき、と思った段階で家を出ました。 産院は家から公園を横切ったところにあります。

天気のいい日でした。 さすがに寄り道はせずまっすぐ向かったのですが、それでも家から3分も歩かないうちに再度陣痛が来ました。 家を出る時は陣痛何分後だっけ、このタイミングは普通? と立ち往生しながら考えました。 幸い破水もなく、もう一回歩き出したのですが、200mも歩かないうちに再度陣痛。 ここで生まれたらどうしよう、救急車、呼ぶ? 産院はこの公園を越えた先にある。夕刻で人の姿も少ない。さすがに中高生の男の子に助けを求めるのも。いろいろ考えている間に陣痛は引き、とりあえず歩きはじめました。

そしてやっぱり数メートル歩いたところで再度陣痛。 こんな所で産んだら、地方紙に載れるかも。 思いながら休み休み、結局30分くらいかけて産院まで歩きました。 車道に出た時、目と鼻の先の産院に移動するためにどれだけ救急車かタクシーを呼ぼうかと思ったか。 後から考えると、そんな距離なら産院に電話をして車いすで迎えに来てもらえばよかったんですよね。

とにかく、分娩台にのって3分で出産となりました。 ふたり目の出産は早い。 途中で破水をしなかったのは本当にラッキーでした。 ひとり目の出産に時間のかかった皆様、ふたり目のご出産を軽く考えないほうがいいですよ。