妊娠中、「予定日まではまだ時間があるから大丈夫」と思っていても、赤ちゃんは予定日ぴったりに生まれてくるとは限りません。
「急に陣痛が始まった」「外出先で破水した」「まだ準備が終わっていないのに出産になった」など、妊娠・出産には予想外の出来事が起こることがあります。
今回は、予定日より早く赤ちゃんが生まれたケースのエピソードを紹介しながら、早産や出産の兆候、いざというときに備えて知っておきたい注意点についてまとめます。
※この記事は一般的な情報をまとめたものです。妊娠中に気になる症状がある場合は、自己判断せず、かかりつけの産婦人科へ相談してください。
「予定日まではまだ先」のはずが……突然の出産
ある妊婦さんは、予定日まであと1か月ほどある時期を過ごしていました。
体調も比較的安定していたため、「まだ出産までは時間がある」と考え、赤ちゃん用品の準備を少しずつ進めていたそうです。
ところがある日の夜、いつもとは違うお腹の張りを感じました。
最初は「妊娠後期だから、よくある張りかな」と思っていたものの、しばらくすると張りが一定の間隔で繰り返されるように。
さらに少量の出血もあり、不安になって産院へ電話しました。
病院で診察を受けたところ、陣痛が始まっていることが判明。その後、経過を見ながら入院となり、予定日よりかなり早いタイミングで赤ちゃんが誕生しました。
「まさか、こんなに早く生まれるとは思っていなかった」というのが、本人の率直な感想だったそうです。
幸い、母子ともに医療スタッフのサポートを受けながら経過を見てもらうことができました。
このように、出産は必ずしも予定日を基準に進むわけではありません。
そもそも「予定日より早い」とは?
一般的に、妊娠37週0日から41週6日までの出産は「正期産」とされています。
一方、妊娠22週0日から36週6日までに出産すると「早産」と呼ばれます。
つまり、「予定日より1週間早く生まれた」というケースと、「妊娠32週で生まれた」というケースでは、医学的な意味合いが大きく異なります。
予定日はあくまで出産時期の目安。予定日より前に生まれる可能性があることを知り、特に妊娠後期には「もし今、陣痛や破水が起きたらどうするか」を考えておくことが大切です。
こんな変化があったら要注意
予定日より前の時期に、次のような症状があった場合は注意が必要です。
- 規則的なお腹の張りや痛みが続く
- 張りや痛みが徐々に強くなっている
- 水っぽい液体が出てきた
- 出血がある
- 腰痛や骨盤周辺の圧迫感が強くなった
- いつもと違う体調の変化がある
- 赤ちゃんの動きについて気になる変化がある
特に注意したいのが破水です。
破水というと「大量の水が一気に出る」というイメージがあるかもしれません。しかし、少量ずつ漏れるようなケースもあります。
「尿漏れかもしれない」「おりものかもしれない」と思っても、妊娠中に水っぽい液体が続く場合は、自己判断せず産院へ連絡しましょう。
また、出血や規則的な腹痛などについても、妊娠週数によって対応が異なります。迷ったときは「こんなことで電話していいのかな」と遠慮せず、病院に相談することが大切です。
「まだ準備できていない!」を防ぐために
予定日より早い出産では、赤ちゃんを迎える準備が間に合わないこともあります。
そこでおすすめなのが、妊娠後期に入ったら少しずつ出産準備を進めておくことです。
たとえば、
- 入院バッグを準備しておく
- 母子手帳や診察券、保険証などをまとめておく
- 産院までの移動手段を確認する
- 家族やパートナーの連絡先を確認する
- 上の子がいる場合は預け先を決めておく
- 赤ちゃんの最低限の衣類や用品を用意する
- 夜間や休日に産院へ連絡する方法を確認する
といった準備があります。
すべてを完璧にそろえる必要はありません。
「突然、病院へ行くことになっても最低限困らない状態」にしておくだけでも、いざというときの安心感が違います。
外出先で破水したらどうする?
出産が近づいてくると、「外出中に破水したらどうしよう」と心配になる人もいるでしょう。
まず覚えておきたいのは、慌てないことです。
可能であれば安全な場所で座るなどして、産院へ連絡しましょう。破水が疑われる場合は、産院から指示を受けて行動します。
外出時には、母子手帳や連絡先などを持ち歩くほか、大きめの生理用ナプキンなどをバッグに入れておくと安心です。
ただし、破水した場合の移動方法などは妊娠週数や状況によって変わります。特に妊娠37週未満で破水が疑われる場合は、早産につながる可能性もあるため、自己判断で様子を見ず、速やかに医療機関へ相談しましょう。
予定日より早い出産に備えて、一番大切なこと
予定日より早く赤ちゃんが生まれる可能性を考えると、不安になってしまうかもしれません。
しかし、すべての「予定日より早い出産」が異常というわけではありません。
大切なのは、妊娠週数に応じた正しい知識を持ち、いつもと違う変化があったときに適切に相談できるようにしておくことです。
「もう少し様子を見よう」と我慢するより、「念のため電話してみよう」と産院へ相談するほうが安心につながることもあります。
そして、出産準備は「予定日直前に始めればいい」と考えず、体調が比較的安定している時期から少しずつ進めておきましょう。
赤ちゃんが生まれてくるタイミングは、誰にも正確には予測できません。
だからこそ、予定日を「その日まで何も起こらない日」と考えるのではなく、赤ちゃんに会える時期の目安として捉えておくことが大切です。
「まさか今日?」という日が来ても落ち着いて対応できるように、必要な準備と連絡先だけは早めに確認しておきたいですね。